ナノメートルアーキテクチャーによる渋谷の美容院「So.」
Neoplus Sixten Inc.
13. 7月 2017
Photo by Neoplus Sixten Inc.
野中あつみ+三谷裕樹/ナノメートルアーキテクチャーによる渋谷区の美容院「So.」を見学してきました。場所は渋谷の宮益坂を登り切る少し手前の左側、雑居ビルの6階。
野中さんは吉村靖孝建築設計事務所出身、三谷さんはサポーズデザインオフィス出身。二人で事務所を立ち上げ数ヶ月、ナノメートルアーキテクチャーのデビュー作だ。
面積は約100m2。既存も美容院だったスペースを居抜きで改修した。
店名の「So.」とは、単独では意味をなさないが、so beautiful、so cool、so cuteなど、顧客をより強調、引き立たせるようなメッセージを込めている。
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居抜きの改修だったため、出来るだけ既存を活かし、コストを抑えながらも新しいイメージになるよう計画した。
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鏡が付く壁はふかされた雑壁だったため、内側にフレームが現れた。そのフレームを残し奥行きを与えた。天井や梁は黒く塗装し空間を広く感じさせた。
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美容院で6階は不利かと思ったが、宮益坂のケヤキ並木の上に位置し、緑を眺めながらの遠くまで視線が抜けるという、渋谷ではとても良い立地ではないだろうか。
また新しく設えたグリッド状のシェルフには、植栽やオブジェクトを飾る。
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傍らに一面だけある “ティファニーブルー” の壁は、カット後にお客さんを撮影させてもらい、インスタグラムにアップするための背景で、こういったリアルタイムの情報アップは重要なPRだという。壁の色は今回店長が一番こだわった箇所の一つ。
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そのほか差し色で、腰高にカーキを添え、水平ラインを強調し広がり感を増した。
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レセプションとウェイティング。
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レセプションカウンターは既存を利用し、モルタルと白木の天板で仕上げた。
奥はシャンプースペースや個室、スタッフルームに。
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シャンプースペースは少しダークな付き板を選び、落ち着いた雰囲気でシーンの切り替えを演出。
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奥行きのある店舗に腰高の差し色が効いている。
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左から三谷裕樹さん、店長(ディレクター)の高木大輔さん、野中あつみさん。
高木さんも独立して初めて持つ店、ナノの二人にとってもデビュー作。若い三人の協働ともいえる作品だ。