杉並建築展 2025 — 説明のそとがわ
17. 3月 2025
All photos by Neoplus Sixten Inc.
「杉並建築展 2025 — 説明のそとがわ」レポート。建築家によって地域社会をつなぐことを目的として開催されている展覧会。2025年3月24日まで高架下空き倉庫で開催
「杉並建築展」は杉並区とその周辺を拠点とする建築家による展示企画で、 建築家と地域社会をつなぐことを目的に2016年にはじまった。その範囲は杉並区に留まらず年々広がりと盛り上がりをみせており今年の出展建築家は以下の23組。
・RFA
・アラキ + ササキアーキテクツ
・SIA+studio anettai
・荻原雅史建築設計事務所
・小沼計画
・KIRI ARCHITECTS
・SAHORI OHSAWA Architects + &K architects
・髙濱史子小松智彦建築設計
・takayuki.bamba+associates
・TAKiBI + 明星大学建築学部建築学科 栃内研究室
・永山祐子建築設計
・成瀬・猪熊建築設計事務所
・日本大学理工学部建築学科 古澤大輔研究室
・PERSIMMON HILLS + HIDAKUMA
・藤元 明 + 山岸 大助
・藤本壮介建築設計事務所
・flat class architects
・文化学園大学建築・インテリア学科 種田元晴ゼミ
・miCo.
・明治大学理工学部建築学科 門脇耕三研究室
・メタボルテックスアーキテクツ
・横井創馬建築設計事務所
・ルーフイン / 石田敏明
・RFA
・アラキ + ササキアーキテクツ
・SIA+studio anettai
・荻原雅史建築設計事務所
・小沼計画
・KIRI ARCHITECTS
・SAHORI OHSAWA Architects + &K architects
・髙濱史子小松智彦建築設計
・takayuki.bamba+associates
・TAKiBI + 明星大学建築学部建築学科 栃内研究室
・永山祐子建築設計
・成瀬・猪熊建築設計事務所
・日本大学理工学部建築学科 古澤大輔研究室
・PERSIMMON HILLS + HIDAKUMA
・藤元 明 + 山岸 大助
・藤本壮介建築設計事務所
・flat class architects
・文化学園大学建築・インテリア学科 種田元晴ゼミ
・miCo.
・明治大学理工学部建築学科 門脇耕三研究室
・メタボルテックスアーキテクツ
・横井創馬建築設計事務所
・ルーフイン / 石田敏明
2025年テーマ【説明のそとがわ】
建築はその規模や労力、コストなど、莫大なエネルギーや負荷がかかる行為であるため、設計者は人々にその意図を説明し、合意を得ていく義務があります。計画的、経済的、力学的、環境配慮、さまざまな側面から可能な限りの説明をしていきます。もちろんこれらの説明は建築行為において非常に重要なことです。きちんと説明義務を果たして合意を得てこそ、その建築は実現し、長く使われることになります。一方で、説明可能な部分のみで建築をつくってしまうと、理解はできるけど人の心には響かないものになってしまいます。なので、建築家は多かれ少なかれ、説明困難な部分を建築に埋め込んでいるはずです。今回の展示では、そんな「説明しにくいけど大事な部分」について着目し議論していきたいと思います。
建築はその規模や労力、コストなど、莫大なエネルギーや負荷がかかる行為であるため、設計者は人々にその意図を説明し、合意を得ていく義務があります。計画的、経済的、力学的、環境配慮、さまざまな側面から可能な限りの説明をしていきます。もちろんこれらの説明は建築行為において非常に重要なことです。きちんと説明義務を果たして合意を得てこそ、その建築は実現し、長く使われることになります。一方で、説明可能な部分のみで建築をつくってしまうと、理解はできるけど人の心には響かないものになってしまいます。なので、建築家は多かれ少なかれ、説明困難な部分を建築に埋め込んでいるはずです。今回の展示では、そんな「説明しにくいけど大事な部分」について着目し議論していきたいと思います。
会場の「高架下空き倉庫」はJR中央線の高円寺駅—阿佐谷駅間の高架下にある。ジェイアール東日本都市開発 阿佐ヶ谷・高円寺プロジェクトでは 「歩きたくなる高架下」 をつくる一環として、地域の人々に対して高架下空き倉庫の貸し出しを行っている。
そして本展は杉並区文化芸術活動助成事業の助成金や、企業 (ルーヴィス、創造系不動産) の協賛金などによって有志が運営をしている。
そして本展は杉並区文化芸術活動助成事業の助成金や、企業 (ルーヴィス、創造系不動産) の協賛金などによって有志が運営をしている。
会場MAP。この順に1番から紹介する。
〈里山・農・住環境を繋げるプロジェクト —団地の暮らしをモデルケースとして—〉TAKiBI (栃内秋彦・佐藤季代) +明星大学建築学部建築学科栃内研究室。
竹で組まれたベンチになっているので、モニターに流れる出展建築家の解説動画をここで座って見ることができる。
(Photo: 栃内秋彦)
竹で組まれたベンチになっているので、モニターに流れる出展建築家の解説動画をここで座って見ることができる。
(Photo: 栃内秋彦)
〈AD1ビルPJ〉永山祐子建築設計
家具メーカーのオフィス兼ショールーム。本棚と自由に動かせる棚板で構成された「家具のような建築」。
〈仮称 国際センター駅北地区複合施設〉藤本壮介建築設計事務所
仙台市の音楽ホールを中心とした複合施設。
〈超都市住宅のプロトタイプのスタディ〉藤村龍至/RFA
藤村氏の自邸兼オフィス。自らの原理(説明のそとがわ)に忠実に設計を進めていくと、ミュージアムの収蔵庫にも似た、木で囲まれた空間に本と家具と模型が並んでいるような、コンパクトな住宅のかたちが見えてきた。
〈VILLA in FURANO〉桐 圭佑/KIRI ARCHITECTS
富良野で計画中の別荘。
〈杉並区の集合住宅〉アラキ + ササキアーキテクツ
蟻の巣のような敷地形状に、蟻の巣のような多様な居場所とネットワークが拡がる。
〈Slettelokka Japanhus〉明治大学理工学部建築学科 門脇耕三研究室
ノルウェー・オスロ郊外の集合住宅団地内に計画中の公民館。建設資材に2021年のヴェネチア・ビエンナーレで展示した日本家屋を転用している。
ハウスメーカーのユニット住戸のシステムを使いながら鎌合らしいファサードの提案が求められた。
〈ジンズホールディングス東京本社〉髙濱史子小松智彦建築設計
9階建てビルを一棟借りしフルリノベーション。その2階「原っぱ」部分の模型と「種ベンチ」のモックアップ。
〈Nishiogi comichi terrace〉成瀬・猪熊建築設計事務所
23軒の長屋をつないで一棟としつつ、東西を通り抜ける小径を生み出した。
〈O-clinic + O-clinic Annex, A-HUT〉石田敏明/ルーフイン
都市のデザイン的な文脈が無いなかにあって、少しだけ秩序のある連歌のような建築。
自然の風景のなかにあって、少しだけ視線を留める定点観測装置のような建築。
自然の風景のなかにあって、少しだけ視線を留める定点観測装置のような建築。
〈鎌倉の住宅〉山梨綾菜 + 渡邉圭 /flat class architects
鎌倉の谷戸の環境を立体的に (設計者が躊躇するほど) 目一杯取り込むことができる住宅。
〈存在の形式|形式の存在〉日本大学理工学部建築学科 古澤大輔研究室
9名の学生による存在や形式から思考する研究室の課題。
〈森のなかの幸せ工場 ―250mの屋根がつくる風景と居場所―〉
柿木佑介・廣岡周平 (PERSIMMON HILLS architects) + 岩岡孝太郎 (Hidakuma)
柿木佑介・廣岡周平 (PERSIMMON HILLS architects) + 岩岡孝太郎 (Hidakuma)
鉄板の圧延・加工工場と、工場のまわりに細長く緑に囲まれた社員や訪問者が寛げる居場所。
〈テアトル・ハウス〉横井創馬建築設計事務所
住宅密集地での敷地環境の差異を利用した舞台のような構成をした住宅。
〈深谷市ホフマン輪窯6号窯展示活用計画〉荻原雅史建築設計事務所
重要文化財である旧レンガ工場を利活用する飲食・展示・ワークショップ空間。
〈TOOLHUT〉大澤さほり (SAHORI OHSAWA Architects) + 金田未来 ( &K architects)
ブドウ畑の風景に馴染むような、ワインを通した交流スペースを設けたワイン醸造所。
〈く型の住宅〉小沼慶典/小沼計画
屈曲した平面とすることで季節に合わせた過ごしやすい庭が生まれた。パネルの一部をめくると "説明のそとがわ" が現れる
〈メタ建築〉渡邊詞男+渡邊みゆき/メタボルテックスアーキテクツ
築とグラフィックでこれからの都市・建築の在り方を問う。
〈FLYING HOUSE PROJECT〉香月真大/SIA + studio anettai
外部空間となる中空を中心に据え、子供たちが自発的に本を読んだり、植栽が置かれたテラスで走り回ることができる場所を設けた都市型商品化住宅。
〈黒姫山麓に位する文芸家コロニイの継承 〉文化学園大学建築・インテリア学科 種田元晴ゼミ
集落内の一小住宅改修プロジェクト。
〈写真で感じる立体建築〉バンバタカユキ/takayuki.bamba + associates
作品の写真を立体メガネで鑑賞する。
※出展建築家によるトークイベント
日時:3月22日、13:00〜18:00
モデレーター:藤村龍至、柿木佑介
※出展建築家によるトークイベント
日時:3月22日、13:00〜18:00
モデレーター:藤村龍至、柿木佑介
【杉並建築展 2025 — 説明のそとがわ】
会期:2025年3月15日〜3月24日
時間:11:00〜18:00(最終日24日は15:00まで)
会場:高架下空き倉庫(JR高円寺駅 - 阿佐ヶ谷駅間)
詳細:www.facebook.com/events/654093880637225
Posted by Neoplus Sixten Inc.
会期:2025年3月15日〜3月24日
時間:11:00〜18:00(最終日24日は15:00まで)
会場:高架下空き倉庫(JR高円寺駅 - 阿佐ヶ谷駅間)
詳細:www.facebook.com/events/654093880637225
Posted by Neoplus Sixten Inc.