黒川智之による横浜の離れ「三ツ池の蔵」

Neoplus Sixten Inc.
19. 4月 2018
Photo by Neoplus Sixten Inc.
 

敷地面積197m2、延床面積89m2。木造2階建て。
四方を異なる、しかも恵まれた環境が囲んでいることから、4つの正面を持つ蔵として計画されている。

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広い敷地に、よく手入れされた庭。母屋には施主と奥さまが住んでおり、時折訪ねてくる娘さんが仕事をしながら滞在もできる場所が今回の離れだ。(左手の見事な桜は分筆して譲渡した敷地側)
 

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「外壁と屋根の区別をつけず、できるだけシームレスで、蔵のような塊感を出したかった。」と黒川さん。方形屋根と切妻屋根が合わさったような特徴的な屋根だ。
 

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接道側。1階にはシャッターの付くガレージ。接道との境界にはこの後門扉などがつき、外構も整えられる。
 

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シンボルツリーである右手の椎の木を包むように「く」の字に折れた外壁。
 

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庭いじりなどの際、休憩に使える東屋の雰囲気にした玄関ポーチ。
 

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ガラス張りの玄関扉を開けると、南北に抜ける二層吹き抜けの玄関ホール。視線の先には前出の桜が借景で現れる。
 

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2階。階段を上がって奥まで進み見返すと東西方向に抜けるトンネル状の空間と、南北(右左)に抜ける開口。それを強調するようにパネル梁が力強く存在し、井桁状の空間の方向性を演出している。
 

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南を向くと、引戸の先に桜。
 

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北側は左から収納、ミニキッチン、そしてバルコニー越しに母屋。
 

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東は庭と崖地の上から遠くまで街並みが望める。
 

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天井はLVL積層面(木口面)を現しにした材で仕上げた。
中央にはパネル梁の溝に照明が埋め込まれているのが見える。
 

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南北に引戸で連続する開口。
 

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西側には林の深い緑が見える。
右のガラスケースには飛行機の模型などが飾られるそうだ。

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バルコニーは袖壁と角度を付けた開口により、母屋との視線の重なりを調整している。
 

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バルコニーはL字に展開し贅沢な眺めを享受できる。

「高台に位置していて、どこからも見られる建物なので、家型の蔵としての構えを四方に向けた建築としました。四方への開口はそれぞれ性格を変え、シンプルな平面と断面ながら変化のある環境が生まれるよう計画しました。」と黒川智之さん。

【三ツ池の蔵】
建築設計:黒川智之建築設計事務所
構造設計:木下洋介構造設計室
施工:新都市建設株式会社

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