黒崎敏/APOLLOによる杉並の住宅「ARK」
黒崎敏/APOLLO (Satoshi Kurosaki / Apollo Architects & Associates) による杉並の住宅「ARK」を見学してきました。JR中央線荻窪駅から10分程の場所。
敷地面積117m2、建築面積58m2、延床面積111m2。木造+一部S造、2階建て。ファサードにはリン酸塩処理亜鉛メッキされた鉄のルーバーが個性を出している。
ルーバー部は切妻の建物から突き出していることが伺える。
下へ入ると上部は抜けており、建物側半分はグレーチングを張ったバルコニーになっていた。
シンボルツリーにはジューンベリーを植えた。暫くしたら赤い実がなりそうだ。
足元にはライトアップ用の照明も備わる。
玄関を入ると奥まで一直線の動線。左の鏡の裏は水回り、奥へ主寝室、書斎と続く。
室内を進むと中央に中庭がぽっかり口を開けていた。
中庭を中心にして主寝室、左右に書棚が並び、
一番奥に夫妻それぞれの書斎がシンメトリーに配置されている。
中庭に植わるのはこちらも果樹、オリーブだ。
書斎奥から見返す
2階へ。
2階LDK。切妻屋根に現しの垂木、そして壁両面には造り付けの家具が整然と配置されている。
床は1階・2階共にウォールナット材。
階段の上は階段状に書棚。隣にはキッチン。
キッチン側から見ると、向かい側にはマガジンラック、ピアノスペース、AVラック、バルコニーと続く。
明かりを点けるとこのように垂木を美しく照らし上げる。
照明はシリウスライティングオフィス (Sirius Lighting Office) が担当。
バルコニーに出ると、存在がほとんど分からない強化ガラスの手摺により開放的だ。
ルーバーはプライバシーを確保しつつも風は抜けるようになっている。ご覧のように通りを行く人との視線も合いにくい。
室内に戻り奥は、1階と同様に中庭を挟んで鏡像型に子供室が設けられている。
中庭は2階ではデッキが張られたバルコニーになっており子供室同士を連続させ、螺旋階段から屋上へ通じ立体的な動線に。この後すぐ分かるのだが船の甲板に上がるようなイメージだ。
反対側の子供室から。
バルコニーからはシンメトリーな構成が良く分かる。
屋上(甲板)からもシンメトリーに。
「お施主さんと話を進める中でノアの箱舟のイメージが生まれ、象徴的なフォルムとしてシンメトリーを基本とする格式性のある空間を表現しました。