鏡と天秤 展
Taichi Sunayama, Masanori Hamada, Neoplus Sixten Inc.
13. 3月 2019
Photo by Neoplus Sixten Inc.
東京・京橋のAGC Studioで3月12日より始まったAGC Studio Exhibition Vol.27「鏡と天秤 -ミクスト・マテリアル・インスタレーションー」展オープニングへ行って来ました。
二人の建築家、砂山太一と浜田晶則がAGCの旬の素材を媒体として表現するインスタレーションである。コンセプトは「Mirror」と「Libra」。鏡は非日常(ハレ)と日常(ケ)の境界が曖昧な社会をどのように映しとっているか、天秤は非日常(ハレ)と日常(ケ)のバランスをどのように計っているのか、それぞれの解釈によって製作された装置と空間を体感することができる。
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〈Libra〉浜田晶則
ガラス筐体とフッ素樹脂フィルムで構成される天秤と、特殊12.2chのマルチチャンネルオーディオシステムによるサウンドの作品。柔らかな白い布で覆われた部屋に苔が一面に敷き詰められおり、ガラスの装置とそれを眺めるための場所、写真家Gottinghamによって撮影されたコンセプトイメージや構造の解説があるライトボックスが配されている。
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大ガラスは182kgありそのままでは倒れてしまうが、そこにフィルムをかけ、97kgのガラスの塊によって張力をかけることで水平に維持されながら浮遊している。フィルム(アフレックス)はドイツのアリアンツ・アリーナや東京・新豊洲Brilliaランニングスタジアムなどでも採用されている耐候性、防汚性のある膜構造用素材だ。
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フィルムの上には光学ガラスが何個か配されている。上には二対の漏斗と、音響彫刻家の國本怜氏による立体的な音像を可能にする球体スピーカー。膜の上の水が落ち、摩擦力と表面張力によってとどまり、音と共鳴する。
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浜田晶則氏(左)、國本怜氏(右)
チームラボのプロジェクトでも協働したという二人。「非日常と日常、仮想と現実、主体と容体、これらを両義的なものとして思考するための装置がLibraです。ぜひ体感しに来てください。」
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〈Mirror〉砂山太一
鏡として使用可能な反射率と高解像度な映像表示を兼ね備えた、AGCの拡張ミラー型ディスプレイ「Augmented mirror」を主に使用したミクストメディアインスタレーション。
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反射率65%のハーフミラーの背後に液晶ディスプレイを配置したミラー型ディスプレイによる鏡面サイネージ空間。L字型に構成された鏡の壁が、鏡像、実物そして映像が混ざり合う拡張された空間をつくっている。
液晶ディスプレイの光がハーフミラーを通過し、鏡の表面に映像が表示される(表示の無い黒い部分は通常の鏡)。
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砂山太一氏。「メディアの再生装置のような空間です。先に空間の中にカラーMDFで厚みのある平面を作り、その後映像や配置するものを考えていきました。」
「鏡と天秤 -ミクスト・マテリアル・インスタレーションー」
会期:3月12日(火)~ 5月11日(土)
開場:10:00 ~ 18:00(日曜・月曜・祝祭日休み)
入場:無料
会場:AGC Studio(東京都中央区京橋2-5-18)
ディレクション:中崎隆司
主催:AGC株式会社 AGC Studio
www.agcstudio.jp/event/3857
ラベル: 展覧会