ミス ディオール展覧会 ある女性の物語

Shohei Shigematsu
15. 6月 2024
All photos by Neoplus Sixten Inc.
会場は東京・六本木ミュージアム
“ミス ディオール” は1947年にクリスチャン・ディオールが初めてコレクションを発表した日に誕生したアイコンフレグランス。

本展は、シリーズの新作香水 “ミス ディオール パルファン” の発売を記念して世界中を巡回してきた。貴重なアーカイブ コレクション、ディオールが受け継ぐ卓越したクチュール ドレスやオブジェをはじめ、国際的に活躍するアーティスト達とのコラボレーションによって創りだされた作品を一堂に展示する。
Miss Dior Parfum
エントランス
外からも見えるガラス張りのスペースには象徴的な巨大なミス ディオールボトルが出現。
反対側の壁面には歴代ミス ディオールが並んでいる。
リボンやボトルのデザインをモチーフにしながらストーリーを伝える。
最初の部屋へ
小さなドーム状のタペストリーの空間。中央に展示されているのは、フランスのビジュアルアーティストEva Jospinとコラボレーションした “ミス ディオール パルファン”
「ここはミス ディオール パルファンのためだけのスペースで、上から日光が降り注ぐイメージです。前の空間でピンク一色だったのを一度トーンダウンして次の部屋へと導くようにしました」と重松氏。
〈フラワーガーデン〉
フレグランスの香りに包まれた幻想的な空間。中央にあるのは1949年に最初のコレクションで発表された花々の刺繍が施されたドレスのレプリカ。
まわりには花のめしべのようなオブジェが設置され、足元のボタンを押すと草花の香り=ジャスミン、ローズ、チュベローズ、オレンジブロッサム、サンバックジャスミンの繊細なノートが香り立ち、全体として一つのミス ディオール パルファンとなる仕掛けだ。
〈クチュール ボウ〉
ピンクのリボンのトンネルと、そのサイドにはミス ディオールの歴史や香り、デザインのルーツを紐解く写真やスケッチなどが展示されている。ムッシュ・ディオールのインスピレーション源を探っていく。
中に人が入っていきながら、メタファーとしてリボンが過去から未来へつながっていくようなイメージだ。
1960年台メゾン初のレディトゥウェア コレクションとしてパリで発表されたミス ディオール ラインの展示スペース。
ロゴが抽象化されたパターンになっている特徴を、異なるパターンとサイズで空間にも散りばめた。
正方形のシルクスカーフの形状に合わせたピクセル空間だ。
〈アーティストが描くディオールの世界〉
ギャラリーオーナーとして展覧会を主催していたクリスチャン・ディオール。回遊しながらイラストを手掛けたアーティストたちの作品をゆっくり眺めることができる。
よく見ると絨毯のピンクは一色ではなく、薄いピンクから濃いピンクにグラデーションさせており、緩やかに時代を表現しているのが分かる。

施工の仕方にも言及してくれる重松氏。「FRPとプラスチックでモールドを作り、その上にベロアを貼っています。」国内では時間的に間に合わなかったので中国で作ったそうだ。
ミス ディオールのミューズであるナタリー・ポートマンが着用したドレスや、国際的なアーティストとのコラボレーションアートが展示されているスペース。
白い和紙を用いたニュートラルな空間。雲のようなふんわりしたランドスケープが一点一点の展示物を引きたてる。
ムッシュ・ディオールがデザインにも取り入れていた愛犬ボビーをオマージュしたボトルのオブジェ。
その他ミス ディオールの時代を象徴する広告キャンペーンの映像ルームや、フレグランスやスキンケア商品を購入できるショップ、カフェも併設されている。
重松象平氏
「“香りを可視化する” をテーマに空間をデザインしました。スケール感の操作や多角的に構成することで、香りという目に見えないものをどう見せるか(魅せるか)という表現に挑みました」
【ミス ディオール展覧会 ある女性の物語】
Miss Dior Exhibition Stories of a Miss
会期:2024年6月16日〜7月15日
時間:10:00〜20:00(最終入場19:00)
会場:六本木ミュージアム(東京都港区六本木 5-6-20)
入場:⼊場無料・事前予約制
詳細:on.dior.com/mdexhibition2024

Posted by Neoplus Sixten Inc.

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