meet tree GINZA

Naruse Inokuma Architects
19. 1月 2024
All photos by Neoplus Sixten Inc.
店舗は銀座5丁目みゆき通りに竣工したばかりのテナントビルの1階。ガラス張りのファサード越しに木のトンネルのような内装が目を引く。
事業主体の丸山木材は岐阜県中津川をベースに様々な事業を手掛ける会社で、うちホテル事業で成瀬猪熊事務所が「お宿Onn中津川」を設計した縁で、今回店舗設計を担当した。
店内に入ると大きな浮遊する木造のヴォールトを思わず見上げてしまう。キーカラーはやはりヒノキの森の緑だ。
左側が新展開する「山徳 材木屋スイーツ」。右側がコスメ「meet tree」
インパクトのあるヴォールトは中津川のヒノキ材(木曽桧)で、105mmの角材を円弧状に組むためわずかに角度を付けた台形断面に加工してある。
組み上げたヴォールトは奥の壁と手前の無垢鉄柱1本で支持する。
内装ではあるが比較的大きな構築物なので、オーノJapanに構造設計を依頼している。
組み上げ方は、先に金物とドリフトピンを使って長い材を作り、壁の中にある円弧状の梁と、露出しているH型鋼梁の円弧に合わせてビスで留めながら行ったそうだ。
店内はスイーツとコスメをどの位分けるかを検討。緩やかに分けつつも、全体としては一体感のあるバランスで構成した。
トンネルの中から銀座を眺めるような珍しい光景。
ヒノキの突き板で仕上げた陳列台。
「山徳 材木屋スイーツ」は森の恵みである栗を使った菓子。中津川出身で祇園のイタリアン「やまぐち」の山口正シェフが監修した。
「meet tree」はヒノキの葉や枝から抽出した精油を使用したサステナブルコスメ。
左から担当の丸伊紫仍さん、成瀬友梨さん、右は元スタッフの並木雅人さん。
「銀座に店舗を構えるというクライアントの挑戦に応えるべく、多くの方に訪れてもらうようインパクトがありながらも、森を大切にする材木屋さんが、森の恵みを使って開発した商品を引き立たせるようなデザインを心掛けました。」と成瀬さん
【meet tree GINZA】
設計・監理:成瀬・猪熊建築設計事務所
所在地:東京都中央区銀座5-11-12 日総第26ビル1F
Web:www.meettree.net

Posted by Neoplus Sixten Inc.

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